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2017年12月13日水曜日

サクラサイト

この種の妙に特定のジャンルに絞った題名の書籍は、意外と単なる一般論に終始していたり、分野に関連した特徴的事項に触れた記載が少なすぎてガッカリすることも珍しくないのですが、この書籍は読んでみると、そんな私の身勝手な予想に反して、よい書籍だと思いました。
町村先生がブログで書評を書いていますが、その書評に書かれているとおりです。
サクラサイトにかぎらず、こうした業者は「収益」を得ることが目的ですが、収益は決済に関する様々な仕組みを利用することで獲得されています。
もっとも、決済に関する仕組み自体を悪いと決めつけたり表現することは正しくなく(いわば価値中立的なので)、仕組みが悪徳商法などに利用されてしまっていること、それが問題です。
そのため、悪徳商法や消費者を騙す収益をあげられないようにするには、決済関係者がそうした悪徳商法を排除する、被害者の救済手段を提供するということが必要です。
この本は、サクラサイトなどで利用されている決済関係の仕組みを横断的に、かつ、わかりやすく説明しており、決済一般で説明する本よりも「サクラサイト」を意識しているせいか、何を理解しておくべきかが把握しやすいです。
(カードの仕組みを理解するものとしても、わかりやすい書籍だと思いました)

また、当たり前ですが「これで解決!」という解決策を出している書籍ではありません。
ただし、裁判例などで明らかになってきている問題解決の際の課題(検討項目)を具体的に示している点で、主に相談の現場などで対処する人が聴取して整理すべきことは何かを把握するには便利だと思いました。

書籍では、サクラサイトのほか占いサイトのことや、被害救済を謳う業者による二次被害の問題にも触れている点は特徴的です。

探偵については問題が多く指摘されているところです。弁護士法72条違反との関係も出ています。
上記の報道以前から国民生活センターでも啓発しています。

国民生活センター
2016年12月15日
アダルトサイトとのトラブル解決」をうたう探偵業者にご注意!
日弁連2017年(平成29年)6月15日
探偵業の業務の適正化に関する法律等の改正を求める意見書

警察庁「探偵業について」

2017年12月3日日曜日

「フレッツ光提供エリアにおけるフレッツ・ADSLの提供終了」の発表

いろいろなニュースツイートがありましたが、NHKニュースのツイートから。
今回のNTT東西のリリースは下記(2017年11月30日)付けのもの。

「フレッツ光」提供エリアにおける「フレッツ・ADSL」の提供終了等について(NTT東日本)
「フレッツ光」提供エリアにおける「フレッツ・ADSL」の提供終了について(NTT西日本)

もともとNTT東西は、ADSLの新規受付を2016年6月30日に終了することを2015年7月31日に発表しています。
(プレスリリース)
「フレッツ・ADSL」の新規申込受付終了について(NTT東日本)
「フレッツ・ADSL」の新規申込受付終了について(NTT西日本)

この「ADSLの終了」に関しては、以前、「回線契約の「のりかえ」を巡る問題」(2015年8月20日木曜日)という記事を投稿しました。
2年前ですが、上記の投稿記事で紹介した Sankei Biz の記事は参考になります。

懸念されるのは、やはりADSL終了にまつわ「乗り換え」問題(勧誘など)でしょう。
注意が必要だと思われます。