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2014年4月19日土曜日

電気通信サービスとクーリングオフ

MSN産経ニュース 2014.4.8 08:30
通信サービスの相談が最多 国民生活センター

減らないようです。何度か指摘されてきましたが。

したがって、下記の動き(法律案の提出)は、今度こそ、本物かなぁ。

消費者側にも、事業者側にも、これを導入するか否か、懸案だった点ですけど、なかなか事態が変わらず、議論もかみあっていない状態が続いていたんですけどね。
このあたりは、総務省の研究会などの議事録をみると、よくわかります。


MSN産経ニュース 2014.4.19 09:30
「スマホ契約にクーリングオフ 総務省、来年度にも導入方針」
 総務省は、スマートフォン(高機能携帯電話)や光回線といった通信サービスの販売について、クーリングオフ制度を導入する方針を固めた。販売競争が過熱するスマホや光回線などの契約をめぐりトラブル相談が増えているためだ。平成27年の通常国会に電気通信事業法改正案を提出し、同年度中の導入を目指す。

以前の記事「訪問販売によるモバイルデータ通信契約の解除に係る紛争」でも紹介しましたが、2012年12月11日に公表された「電気通信事業者の販売勧誘方法の改善に関する提言」の中でも、こうした点の指摘がありました。

この提言の後でも、

●平成25年10月24日 野洲市
KDDI株式会社へ要望書を提出しました

●平成25年9月3日 東京都生活文化局
~東京都消費者被害救済委員会 報告~
「訪問販売によるモバイルデータ通信契約の解除に係る紛争」あっせん解決
  報告書 PDF
などがありました。

消費生活相談の現場では、まだまだ相談はおさまらない、特商法の適用除外、その他の法令にも民事効に関する規定がない、などが大きな壁になっているという話もよく聞きました。

今回は、どうでしょうか。。。


【H26.8.12追記】



プロバイダや回線事業者の乗換に関する電話営業のトラブルが多いですが、実際は代理店にすぎないのに、いかに事業者本体と錯覚させるか、大変手の込んだ方法があるものだという一例。

代理店だと名乗らず、受電者の氏名を間違えずに告げた上で、契約しているプロバイダ名を出して一部門からの電話であるかのような印象を受け手に与え(不意打ちだから仕方ない)、不在だと、
「ご契約内容に関して連絡事項があるので折り返しご連絡ください」とフリーダイヤルの電話番号を留守番電話に入れていたケース。

http://www.jpnumber.com/freedial/numberinfo_0120_992_073.html

受電者は錯覚しますね、不意打ちだと。

2014年4月18日金曜日

新しい携帯料金制度、VoLTEなど

BUZZAP 2014年4月18日 の次の記事。

NTTドコモが2014年夏モデルをまもなく発表へ、ほぼ全機種が「VoLTE」対応に

最初は単なる料金のニュースと思っていましたが、次の部分に目がとまりました。
なお、現在音声通話に用いられている3Gネットワークを使った「回線交換方式」では、通話している間、相手までの伝送路が占有されてしまうため、「電波が有効活用できない」「音質が頭打ち」という問題がありましたが、VoLTEでは同じ電波資源で、より多くのユーザーが高音質かつ低遅延で通話できることに。
この記事内にある「VOLTE概要」という「図解」や、BUZZAP にある関連する記事数本と読み合わせると、ある程度、今回のニュースの意味がわかってきました。
データ通信で音声通話ということなら、Skype とかLINE電話と同じですね。
ただ、品質が違うようです。
そのあたりの解説をしている記事は、別記事でみつけ次第、メモすることにします。

この VoLTE と新料金の体系ですが、
「何が得なのか、得じゃないのか」
「利用する側にとって理解しやすいのか」
「表示の仕方はどうすべきか」
「問題のある表示や売り方はなにか」
といったことが、また複雑になりそうで、そこにたどり着くまでに疲弊しそう。。。

●携帯各社の次世代通話サービス「VoLTE」はどれだけすごいのか
2014年2月1日
http://buzzap.jp/news/20140201-volte-docomo/

●KDDI(au)が年内に「LTE-Advanced」「VoLTE」開始へ、新定額サービスも
2014年3月26日
http://buzzap.jp/news/20140326-kddi-lte-advanced-volte/

●ドコモとソフトバンクが新料金で激突、「カケホーダイ&パケあえる」「スマ放題」を徹底比較してみた
2014年4月10日
http://buzzap.jp/news/20140410-mobile-new-plan-comparison/


こちらの記事はドコモの発表を紹介したもの。

Sankei Biz 2014.4.18 06:00
ドコモ、LTE通話を6月開始 スマホ夏モデルで対応、新料金プランも
ボルテの導入効果について、加藤社長は「設備負担の軽減だけでなく、トラフィック(通信量)が3分の1になり、音声の伝送効率も高まる。音質はクリアで(相手に着信するまでの)呼び出し時間も短縮され、(現在は0.3秒の)通話の遅延時間(タイムラグ)を2分の1に改善できる」と説明した。
これが実際にもそうなるのかは気になるところ。
音声通話をつなぎっぱなしにする使い方もある(生中継的にとか)ので、データ通信が遅延することと同じ現象はおきるのではないかと思っていたら、すぐ下に次のコメントも紹介されていた。
一方、新料金プランで国内では24時間話し放題となる定額通話プランについて、長時間の回線占有による弊害を避けるため「(10時間以上の)一定の時間で回線の切断は必要になる」との考えを示した。ドコモは10日の発表時には通話回数や時間に制限を設けないとしていた。
今後どういう使われ方をされていくのかは、正直わからないから、思惑通りに進むのか否かは、結局やってみないとわからない(その意味で興味深い)でしょうね。

2014年4月8日火曜日

携帯端末代金の分割払い

スマートフォンを中心にした携帯電話端末、パソコンにも、実質0円とか実質100円とか、ごく普通に広告宣伝がありふれています。
でも「実質」なだけで、無料ではない・・・。

「実質0円・端末代金の分割払いに注意」、内閣府が呼びかけ
Internet Watch ニュース(2014/4/8 13:03)

これは政府広報オンラインに載っている下記のものです。

政府広報オンライン
「暮らしのお役立ち情報」

平成25年1月28日
携帯端末代を分割で支払っている場合の滞納にご注意くださいあなたの信用情報に傷がつくおそれがあります

この広報は、携帯端末の分割払いと与信に関する問題のイメージを掴む上で、とてもわかりやすいです。

自分でSIMフリー端末や中古端末を買って、MVNOなどのSIMカードを別に調達する人には、端末と通話・通信契約は別物だということが、すんなり頭に入ってくると思います。
しかも、端末は「それなりの値段がする」ことも、売場(ネットを含む)で目に見えるので、とてもわかりやすいでしょう。
かつては、パソコンも、ネットに繋がないものが普通にあったので、端末と通信は別物という点を意識することはさほど難しいことではなかったです。

これに対して、電話は「通話できない端末」なんかを持っていても全く意味がないし、わざわざ「通話できない端末(電話機)を買っておしまい」という発想自体が起きないでしょう。
また、SIMフリーとはなんぞや?とか、SIMカードを入れ替えて使い分けるとか、電話会社を変えるといった発想も持ちにくかったのも事実です。
その意味では、携帯電話端末の購入と通話・通信契約は、利用者からすれば、常に一体的なものです。

なので、毎月払うものがいくらか、だけ注意して、内訳に対する意識が希薄になるのかもしれません。
でも、契約の際にサインしている書類には、しっかりと個別クレジットの契約書も含まれています。

端末の購入契約」は、割引が(あまり)なく、しっかりとし代金で買わされている一方で、「通話通信契約」が、一定期間割引され、その割引額の合計が携帯端末の代金(総支払額)と同じになっているだけなのです。

おおざっぱにいれば、そういうことです。

それに割引された後でも、毎月の支払額は結構大きいので、トクしたと思っても、負担感は大きく、支払が滞ることは散見されます。

気をつけなければならないものです。