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2019年5月18日土曜日

電気通信事業法の改正(その1)

成立した「電気通信事業法の一部を改正する法律(令和元年法律第5号)」の法文をみていきます。

法文は、総務省のサイトにある(新規制定・改正法令・告示 法律)にある「電気通信事業法の一部を改正する法律(令和元年法律第5号)」を参照しています。

1(説明義務)

(改正第26条1項)
電気通信事業者は、利用者(電気通信役務の提供を受けようとする者を含み、電気通信事業者である者を除く。以下この項、第27条及び第27条の2において同じ。)と次に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結をしようとするときは、総務省令で定めるところにより、当該電気通信役務に関する料金その他の提供条件の概要について、その者に説明しなければならない。ただし、当該契約の内容その他の事情を勘案し、当該提供条件の概要について利用者に説明しなくても利用者の利益の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして総務省令で定める場合は、この限りでない。

<主体の変更>

(改正前)
・電気通信事業者
・媒介等業務受託者(電気通信事業者から電気通信役務の提供に関する契約の締結の媒介、取次ぎ又は代理(以下「媒介等」という。)の業務及びこれに付随する業務の委託を受けた者(その者から委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者を含む。)

(改正)
・電気通信事業者のみ。
・しかし代理店を規律から外してはいない。
・代理店は別途届出制による規律を受けさせることにしたので、代理店に関する基本事項は別のところにまとめられている。

2(初期契約解除)

(改正第26条の3第1項)
電気通信事業者と第26条第1項第1号又は第2号に掲げる電気通信役務の提供に関する契約を締結した利用者は、総務省令で定める場合を除き、前条第1項の書面を受領した日(当該電気通信役務(第26条第1項第1号に掲げる電気通信役務に限る。)の提供が開始された日が当該受領した日より遅いときは、当該開始された日)から起算して八日を経過するまでの間(利用者が、電気通信事業者又は届出媒介など業務受託者(第73条の2第2項に規定する届出媒介等業務受託者をいう。第27条の3第2項第2号において同じ。)がそれぞれ第27条の2第1号又は第73条の3において準用する同号の規定に違反してこの項の規定による当該契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為をしたことにより当該告げられた内容が事実であるとの誤認をし、これによって当該期間を経過するまでの間にこの項の規定による当該契約の解除を行わなかった場合には、当該利用者が、当該電気通信事業者が総務省令で定めるところによりこの項の規定による当該契約の解除を行うことができる旨を記載して交付した書面を受領した日から起算して八日を経過するまでの間)、書面により当該契約の解除を行うことができる。

解除妨害の主体

(赤字部分の改正前)
「媒介等業務受託者が第27条の2第1号の規定に違反してこの項」

(改正)
代理店を別途届出制にしたことによる整理

2019年5月17日金曜日

電気通信事業法・電波法の改正案が可決

ケータイ Watch より
衆議院 議案審議経過情報 によれば
衆議院 4/23可決
参議金 5/10可決
公布  5/17

可決成立したので、改正案の概観をやめて、改正法を少しずつ眺めていくことにします。

2019年3月19日火曜日

電気通信事業法の改正案(2019)

1.閣議決定

3月5日には、電気通信事業法の改正案が閣議決定されました。
それに先立つ2月下旬、改正案の提出に関する報道が出はじめていました。

●閣議案件(首相官邸)
3月5日定例閣議案件
法律案 電気通信事業法の一部を改正する法律案(決定)

●時事ドットコム

2.法律案

●総務省
 第198回国会(常会)提出法案
 「新旧対照条文」(PDF)

●衆議院
 議案情報 第198回国会
 議案審議経過情報
閣法 第198回国会 35 電気通信事業法の一部を改正する法律案


3.その後の報道

ケータイ Watch から。

4.概要

改正案の内容や審議経過は、これからブログに整理していこうと考えています。

サッと眺めた感じでは、体裁は結構いじられている感じです。

①改正案26条
 ・媒介等業務受託者を外して、別条項へ(規律内容は変更無し)。
②改正案27条
 ・媒介等業務受託者を外して、別条項へ(規律内容は変更無し)。
 ・禁止行為の追加
③改正案27条の3
 移動電気通信役務を提供する電気通信事業者でユーザの多い者の一部につき、さらに別の禁止行為(端末の販売に関する契約内容に関して、電気通信役務役務の締結の有無により差を設けること、解約制限など)を追加
④改正案73条の2
 ・媒介等業務受託者の届出義務化(届出媒介等業務受託者)
 ・業務廃止の際も届出
④改正案73条の3
 ・改正案26条、改正案27条の2の準用、字句の読み替え
 ・改正案27条の3第2項の準用


端末と通信役務の関係に関する条項を今後整理してみます。

2019年1月18日金曜日

無料トライアルから有料に切り替わる時の告知

CNET と Gigazine にてマスターカードの告知が報じられています。
無料トライアルから自動で有料に切り替わるサービスは多いですが、「自動で」という点がミソで、利用者と揉める原因にもなっています。

 「無料で終わるつもりだった」のに「課金された」
 「無料トライアルを申し込んで使ったが、すぐ使わなくなって忘れていた」 等々。

上記のニュースと紹介されているリンク先(Free Trials Without The Hassle)によると、
①サービスが無料から有料に切り替わる際
②請求の前
などにおいて、利用者に通知することが求められるようです。

「無料お試し期間」「最初の3ヶ月無料」などの事例は、定期購入契約に関するトラブルと共通する課題があります。
例えば特商法施行規則では「表示」を求めることになりましたが、報道にあるような仕組みができるとしたら「表示」から一歩進んで「伝える」になるので、かなり大きな変化が期待できるような気がします。

2018年12月20日木曜日

プラットフォーマー型ビジネスの台頭に対応したルール整備の基本原則

総務省、経済産業省、公正取引委員会が「プラットフォーマー型ビジネスの台頭に対応したルール整備の基本原則」を策定して公表。

末尾に
総務省、経済産業省及び公正取引委員会は、今後、具体的措置の実施へ向けた検討を進めてまいります。
とあるように、今後の「具体的措置」がどんなものとなるか、そこの方が関心事です。


ここに記載されているものを各々整理。

1.未来投資戦略2018
2.デジタル・プラットフォーマーを巡る取引環境整備に関する検討会
(1)サイト
  (経済産業省サイト
  (公正取引委員会サイト

(2)中間論点整理
デジタル・プラットフォーマーを巡る取引環境整備に関する検討会」中間論点整理の公表(平成30年12月12日総務省)

(3)中間論点整理のパブリックコメントの結果
 「デジタル・プラットフォーマーを巡る取引環境整備に関する検討会」中間論点整理(案)に対する意見公募の結果について

2018年12月14日金曜日

顔認識テクノロジに関するマイクロソフトの見解が公開

日本マイクロソフト株式会社のツイートから。 

マイクロソフトが「顔認識テクノロジに関する当社の見解について」という行動規範を12月13日に公表しています。
アメリカの刑事やスパイもののドラマや映画では「ごく普通に使われているシーン」ばかりとなっている「顔認識」ですが、この点に関わる「課題」を考える上で役に立つ内容ともなっています。

備忘としてメモ。

2018年12月13日木曜日

代理店の無断契約と事業者の対応(電気通信事業法)

毎日新聞の報道から。
代理店の無断契約に対して、事業者が返金に応じたということのようです。
リンク先の記事は次の見出しとなっている。

NTT東、無断契約で返金 フレッツ光代理店
毎日新聞2018年12月13日 06時30分(最終更新 12月13日 08時55分)

「身に覚えのない契約がされている」というのは、以前から指摘が多いところです。
オプションに関しては、請求書が届いたり、引落が始まってから「あれ?」と気がつくことが多いです。

●国民生活センターの報道発表だけでもサッと探してみると・・・。

(2014年3月6日)
よく分からないまま契約していませんか?インターネット、携帯電話等の電気通信サービスに関する勧誘トラブルにご注意!
(2014年9月18日)
相談激増!遠隔操作によるプロバイダ変更勧誘トラブルにご注意
【事例2】
電話勧誘時に書面の交付を求めたが、拒否された。契約後に、書面が届いたが勧誘時の説明と契約内容が違う。

●国民生活センター紛争解決委員会のADR実施状況に関しても・・・。

(平成29年8月31日)
国民生活センターADRの実施状況と結果概要について(平成 29 年度第 2 回) 

(平成30年3月15日)
国民生活センターADRの実施状況と結果概要について(平成 29 年度第 4 回) 

●東京都消費者被害救済委員会の報告書にも・・・。

(平成28年11月)


代理店の行動に対する規律は電気通信事業者が行うことが電気通信事業法・同施行規則の想定する基本になっています。

(媒介等業務受託者に対する指導)
第27条の3
 電気通信事業者は、電気通信役務の提供に関する契約の締結の媒介等の業務及びこれに付随する業務の委託をした場合には、総務省令で定めるところにより、当該委託に係る媒介等業務受託者に対する指導その他の当該委託に係る業務の適正かつ確実な遂行を確保するために必要な措置を講じなければならない。

(媒介等業務の適正かつ確実な遂行を確保するための措置)
第22条の2の11
1 電気通信事業者は、電気通信役務の提供に関する契約の締結の媒介等の業務及びこれに付随する業務(以下「媒介等業務」という。)を媒介等業務受託者に委託する場合には、当該媒介等業務の内容に応じ、次に掲げる措置が講じられるようにしなければならない。
一 媒介等業務を適正かつ確実に遂行することができる能力を有する者に当該媒介等業務が委託(二以上の段階にわたる委託を含む。以下この条において同じ。)されるための措置
二 媒介等業務の実施の状況を監督する責任者(当該媒介等業務を委託した電気通信事業者又は媒介等業務受託者が法人である場合にあつては、その役員又は職員)の選任
三 媒介等業務の手順等に関する文書であつて、利用者を誘引するための経済上の利益の内容等を明らかにすることその他の適切な誘引の手段に関する事項及び媒介等業務に関する法令等(法、次に掲げる法律その他の法令及びこれに基づくものをいう。)の遵守に関する事項その他媒介等業務の適正かつ確実な遂行を確保するための事項を記載したものの作成並びに媒介等業務受託者及びその媒介等業務の従事者に対し、当該法令等を遵守させるための研修の実施等の措置
イ 携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律(平成十七年法律第三十一号)
ロ 青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律
四 媒介等業務受託者における媒介等業務の実施状況を、定期的に又は必要に応じて確認することにより、当該媒介等業務受託者が当該媒介等業務を的確に遂行しているかを検証し、必要に応じ改善させる等、媒介等業務受託者に対する必要かつ適切な監督等が行われるための措置
五 媒介等業務に係る利用者からの苦情が適切かつ迅速に処理されるために必要な措置
六 媒介等業務受託者が媒介等業務を適切に行うことができない事態が生じた場合には、当該媒介等業務受託者による当該媒介等業務の中止、他の適切な媒介等業務受託者への当該媒介等業務の速やかな委託その他当該媒介等業務の委託に関する契約(二以上の段階にわたる委託がされた場合には、電気通信事業者及び他の媒介等業務受託者が当該委託のため締結したものを含む。)が変更され、又は当該契約が解除される等、媒介等業務が適正かつ確実に遂行されることを確保するための措置
七 前各号の措置及び次項の規定による報告の適正かつ確実な実施のため電気通信事業者が媒介等業務の委託状況を把握するための措置
2 電気通信事業者は、前項第六号に規定する事態が生じた場合であつて利用者の利益に重大な影響を及ぼすおそれがあると認めるときは、速やかに、当該事態を生じさせた媒介等業務受託者の氏名又は名称、住所及び法人の場合にあつてはその代表者の氏名又は名称その他当該媒介等業務受託者を特定するために必要な情報を総務大臣に報告しなければならない。