ページ

2013年6月9日日曜日

景品表示法に基づく措置命令(総務書の指導も)

マイナビニュースから

5月21日、KDDIの「au 4G LTE」の表示に対して、消費者庁が景品表示法に基づく措置命令を出しました。
http://news.mynavi.jp/news/2013/05/21/218/index.html

消費者庁の発表は下記のPDFでみられます、

●平成25年5月21日
KDDI株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について


ところで、今回対象となったauのLTEは昨年秋に始まったものですが、そのサービス提供開始の発表につき、マイナビニュースに昨年10月の記事がありました。


http://news.mynavi.jp/articles/2012/10/17/au_4g_lte/index.html

記事の中で、LTEの「エリアの広がり」に関する社長の意気込みが次のように紹介されていました。
3つの"本気"の1つ目が「エリアの広がり」で、スタート当初から、全国で下り最大75Mbpsの高速通信をサポート。実人口カバー率は来年3月の時点で96%が目標で、サービス開始直前の10月末の時点でも84%に達し、田中社長は「日本のどのキャリアよりもナンバー1の(エリアの)広がりを見せていきたい」と意気込む。


ちなみに、措置命令に先立つこと5月10日には、既にLTEの広告に関して問題があるとして、KDDIに対して、総務省の指導も行われていたことが、やはりマイナビニュースで紹介されていました。
http://news.mynavi.jp/news/2013/05/11/133/index.html

総務省の発表は下記でみられます。

●平成25年5月10日
KDDI株式会社に対するデータ通信サービスの通信速度等に関する広告表示に係る措置(指導)


消費者庁の措置命令をみると、
イ 実際
 対象役務の提供を開始した時点において、iPhone5を使用した場合に75Mbpsサービスを利用できる地域は極めて限られていた。
 また、前記アの表示をした時点において、平成25年3月末日までに全国のほとんどの地域において75Mbpsサービスを提供する計画があったのは、Android搭載スマートフォンが送受信できる対象役務に係る電波の周波数帯域に限られており、iPhone5が送受信できる対象役務に係る電波の周波数帯域については平成25年3月末日までに全国のほとんどの地域において75Mbpsサービスを提供する計画はなかった。このため、平成25年3月末日時点において、iPhone5を使用した場合に75Mbpsサービスを利用できる地域は、実人口カバー率14パーセントの地域であった。
※ 下線と赤字は私が付しました。


措置命令に関しては、KDDIもコメントを出しています。

●KDDIの発表(平成25年5月22日)
〈重要〉 2013年5月22日 消費者庁措置命令に基づくお詫びとお知らせ


情報通信サービスの契約に関しては、契約内容の説明のあり方を巡る事業者(対策はいろいろ講じている)と消費者側(よくわからないまま契約させられる)のギャップが埋まらず、明快な解決策が見いだせているとは言い難い状況です。

そんな中で、上記の実態(赤字下線部部分)でありながら、あえて表示したとしたなら、「ギャップ」を埋めるどころか、さらに拡げてしまった、と言えるのではないでしょうか。




0 件のコメント:

コメントを投稿