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2016年2月13日土曜日

処方箋の電子化

e-文書法ができたときに、電子処方箋が話題になりましたが、結局見送られ、ファックスで薬局に先に送って、後で処方箋の原本と引換、というスタイルはあっただけで、その後すっかり忘れていました。
報道をみて、急だなぁ、と思いましたが、調べてみると、ずっと動いてたようです。

日経産業新聞のツイート
記事によれば
「近く省令を改正して4月に施行する。」
とのことです。
関係法令などを整理してみました。


(1)医療情報ネットワーク基盤検討会(第24回以降、厚生労働省)

第29回2016年2月10日(平成28年2月10日)

第29回医療情報ネットワーク基盤検討会 資料
←「電子処方せんの運用ガイドライン(案)」が掲載されています。

「ポイント」には、イメージ図が掲載されています。


電子処方箋の実現について(平成25年3月医療情報ネットワーク基盤検討会)
  PDF 2013年3月8日(平成25年3月8日)

この点を報じて紹介するツイート

電子処方箋の実現に向けた工程表 2013年9月30日(平成25年9月30日)

●ゆけむり医療ネット(別府市医師会)


(2)現行法令(処方せんが外れている根拠)

①e-文書法(民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律)
(電磁的記録による作成)
第4条
1 民間事業者等は、作成のうち当該作成に関する他の法令の規定により書面により行わなければならないとされているもの(当該作成に係る書面又はその原本、謄本、抄本若しくは写しが法令の規定により保存をしなければならないとされているものであって、主務省令で定めるものに限る。)については、当該他の法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、書面の作成に代えて当該書面に係る電磁的記録の作成を行うことができる。
2 前項の規定により行われた作成については、当該作成を書面により行わなければならないとした作成に関する法令の規定に規定する書面により行われたものとみなして、当該作成に関する法令の規定を適用する。
3 第一項の場合において、民間事業者等は、当該作成に関する他の法令の規定により署名等をしなければならないとされているものについては、当該法令の規定にかかわらず、氏名又は名称を明らかにする措置であって主務省令で定めるものをもって当該署名等に代えることができる。

②厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令

※ 処方せんに関する医師法20条、22条は対象に掲げられていない。

第5条
  法第4条第1項の主務省令で定める作成は、別表第二の上欄に掲げる法令の同表の下欄に掲げる書面の作成とする。

別表第二 (第5条、第6条及び第7条関係)
  医師法 第24条第1項の規定による診療録の記載

(医師法第24条1項)
 医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。

民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う省令の整備について(平成17年3月厚生労働省)

「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」の概要

ここに処方箋が外されていることと、その理由が載っています。

(2)  電磁的記録による作成について【e-文書法第4条関係】
 (1)対象
  厚生労働省の所管する法令により、書面による保存及び作成を義務づけている書類等
※  処方せんについては、無診察治療の防止をする必要があること等から対象としない。

この点が改正される、ということですね。

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